風聞園にて
先日紅葉が美しくなった、斉藤さんの営む風聞園におじゃましてきた。斉藤さんは私の塾仲間で、深閑とした森の中で幽玄なる喫茶店をやっておられる。
まさに風の音を聴きながら味わうコーヒーと、奥様の手作りの菓子は絶品で、いつ訪れてもその味覚と温かいおもてなしに心が洗われる。
心の中に隠れている日本人としての原風景の慕情が、この園に来るといつも刺激され、私はゆったりとした時間に浸れる。懐かしい感情が湧き上がる。
今年の夏の初め、友人の学び舎主人である小林先生をおつれしたときに、静謐な佇まいにいたく感動をしておられた。
季節ごとに味わえる自然の風景の彩ほど贅沢なものはない。日頃我々が接する音や原色の 街の景色は、あまりにも貪欲で、騒々しく、そして辛らつだ。
風が森の中を駆け抜ける音や、色づいた葉っぱが落ちるざわめき。その透明感の中で暮らす喜びを、斉藤さんはかみしめているかのようである。まったくもって仙人のような風貌に似つかわしい彼のすみかである。
五右衛門風呂と、特注の薪ストーブの話をされている時の斉藤さんは、まるで子どものようである。
私も山暮らしをしているのだが、どうも中途半端でしょうがない。数年前に、風呂は薪から灯油にしてしまったし、せっかくある囲炉裏炬燵を封印し、電気コタツなんぞに入っている。
薪ストーブを台所に置こうと、昨年から考えているのだが、なかなか腰があがらない。風聞園の御主人である斉藤さんから、薪ストーブのノウハウを伝授してもらったので、雪が降る前に何とかしなければと思うかねごんである。
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