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2008年10月 5日 (日)

田舎個人塾の良さ

個人塾をやっておられる同業者の方々の中には、優秀な先生がたくさんおられる。私がお付き合いいただいている先生方を見渡しても、東北大や京都大学など一流の大学を出られた方ばかりである。私のように10年後20年後に、自分の母校がなくなるんじゃないかと心配しているような大学出身の輩は少ない。

皆さん謙遜をなさって、自分の出身校を口にしたがらないが、塾の先生をやっているのがもったいないほど優秀で研究者肌の先生が多くいらっしゃる。

都会で働く方には失礼な物言いになってしまうが、さまざまな人間が集う都会は、本当に仕事のニーズが多様である。仕事を選ばなければ食べていくことには事欠かない。

一方田舎であるわが町は、有効求人倍率がここ10年間1.0を割っている。失業率も相変わらず高い。忍耐と努力なしでは生きていけないのが実状である。ゆえに若者達は「こんな村いやだ~」と言いながら都会を目指す。農業にしても、自営にしても、そしてサラリーマンにしても、少ない人口の中で、いかに利益率を上げるかが課題となる。その努力たるや、涙ぐましいものがある。

田舎は閉鎖的だとよく都会人から指摘を受けるが、閉鎖的なのではなく、防衛的なのである。そのへんのところがなかなか理解されていないように思う。

インターネット等の普及により、経済や物流の流れが全国的に均一化されてきたと言われているが、まだまだ東北は東北のままである。

田舎に居ながら都会的な生活をしようということ自体が、そもそもボタンの掛違いであって、田舎のよさを利用せずして、生活の基盤は立ち上がっていかないように思う。

塾もそうである。東京や都市部を基点とするフランチャイズ塾を良しとして、都会の子ども達と同じ教材、同じ指導を求める地方の親御さんが多くいるが、果たして本当に効果的な教育であるだろうか。

都会人と同じ土俵で戦っても、都会に生まれ育った人間の感性には勝てない分野がどうしてもある。田舎人には田舎人のフィールドというものがあるはずである。都会人にはない田舎人のモチベーションや感性を磨くことが、逆に都会に出たときの生き抜く武器になることを知って欲しい。

そういった意味でも、地方の町々で営まれている寺子屋的個人塾の役割は大きいものと私は信じている。私の塾に入塾してくる生徒の中には、ご家庭が自営業をされているお家も多い。高校の進路で迷っている時などは、「将来家の仕事を継がせるのならば、やはり地元の高校がいいんじゃないですか」などとお話をさせていただく。

私は塾教師であると共に、一応一経営者でもある。20年も同じ場所で塾を営んでいると、商店街の人間関係や、それぞれの地域の気質やお客さんのニーズなどが見えてくるものである。そんなことも踏まえ、塾生たちに話をすることも多い。それなども個人塾の付加価値なのではないかと自分では思っている。

生徒にタイムカードを押させ、ノルマ的に生徒にプリントをこなさせ、先生方がマニュアルに縛られる塾、そんな塾にはない良さが個人塾にはある。長年やってきた先生方は、間違いなくそれだけのノウハウと技術を持っている。そして子ども達を合格に導く感というか、運みたいなものを持っているものだ。

全国から「個人塾」などの検索ワードで私のブログに入ってこられる方々が多いが、きっと塾選びのために、PCの前に座っている親御さんも多いかと思う。ぜひ地元の個人塾を訪ねてみていただきたい。そして話を聞いてみていただきたい。大手にはない何かを感じるはずである。

個人塾はアバウト過ぎるとの世間の声もあるが、私はそのアバウトさが、指導の中でプラスアルファーを生み出す力ではないかと思っている。

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