ネクタイは苦手である
私はネクタイをしめない。冠婚葬祭以外はほとんどノーネクタイの日常である。時には午前中農作業をしたカッコウのまんま、塾に急行するときもある。ニッカズボンに泥などこびりついたまんま指導をすることも年に何度かある。塾生にとっては私がネクタイをしている方が非日常的なものだから、泥の付いたズボンごときでは驚きもしないし、これといった反応もない。
逆にスーツ姿で教室にいると「かねごん先生今日は何か大変なことでもあったの?」と心配して聞いてくる。私がこんな感じなものだから、講師の先生も決してスーツや正装で仕事はしない。かといってさすがにミニスカートやへそだしルックはないが、ごく一般的な普段着である。
ひげをはやしたやくざ風の人相の男が、びしっとスーツを着てネクタイをしめているほうが、実はかなり怖い。よく眉間にしわを寄せていると妻に叱られる。「あなたはそうじゃなくても顔が怖いんだから、その眉間にしわを寄せるのやめたら」と。
夏祭りにかつてサングラスをかけ、雪駄を履いて街の中を歩いていたら、ほとんどの人が遠巻きに避けていく。息子に「絶対俺の親父やくざだと思われるからその格好やめて」と言われ、それ以来グラサンはやめたが、そんなに自分の顔がいけてないのだろうか。塾生に尋ねるのだが、彼らもなかなか本音を言ってくれない。
最近、髪がだいぶ危うくなってきた。いっそのことスキンヘッドにしようかなと思い、塾生に意見を求めたところ「先生それはまずいって、父兄や生徒が入塾の説明にやってきたら、絶対キャーと言って逃げてしまうって」と言われてしまった。ショック
やっぱり本音は聞かないほうがよかった。
ネクタイをしめないのは、単に首が苦しいからだ。私は首が太くて短い、肩幅も身長の割にはだいぶある。体型で言えば古い話で恐縮だが、相撲取りの麒麟児である。身長が170センチ弱なのに体重が一時期80キロを超えたことがあった。腰痛やら肩こりやらで、ネクタイをしているのがしんどくてやめた。それ以来10年ほどノーネクタイの毎日である。
体重はビールをやめて、70キロちょっとまで落とせたが、なんとなく口寂しい感じがしないでもない。体重が激増したのは、ストレスもあるのかも知れないが、長男が生まれたときに妻から、子どものためにもタバコはやめてくださいと言われ、やめたのを境に増えだしたのである。タバコでなんとなく保っていた人との間が取れなくなったものだから、飲んだり食べたりが多くなっていく。特に増えたのがビールの量だった。
おと5キロぐらいやせて、首も細くなったならばまたネクタイをするかも知れないが、まあいいかなと思っている今日この頃である。先日塾経営コンサルタントのブログを読んでいたら、塾教師にネクタイは欠かせないアイテムだと書いてあったが、身だしなみという点では無難なツールではあると思うが、経営とはあまり関係ないような気もする。
まあ確かに若い先生がジーパンにジャージ姿というのもどうかと思うが、第一印象が極端に損なわれなければ、各自の自由でいいのではないかと思う。ちなみに私は、ユニクロのズボンにユニクロのシャツ、そしてジーンズ地のジャケットが定番である。やっぱりネクタイは苦手である。
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