山に抱かれて
丘陵地帯にある我が家からは、奧羽山系に雄壮にそびえたつ須川岳を見ることができる。新緑の中に、澄み渡る青い空をバックに光り輝く真っ白い峰は、神々しく美しい。
何十年見続けても決して飽きることもなく、日々移り変わる風景は、我々の人生のごとく変遷していく。本当に素晴らしい。そしてその奧羽山脈と向き合って岩手の中心に鎮座するのが北上高地である。奧羽山脈が男性的雄壮さを呈するのに対し、北上高地は女性的な美しさを醸し出す山々である。
北上高地で一番高く、そして賢治をはじめ多くの先人や人々に愛されてきた山に早池峰山がある。登山口から頂上を眺める時の圧倒される美しさは、他の山に類を見ない荘厳さだ。
北上高地の最高峰であり、信仰の山として古くから崇拝の対象だった早池峰山。私が一番登った山である。30代の頃は毎年健脚自慢の塾生を引き連れ、年に2度、3度と登ったものだ。学生時代山岳部に入っていた友人らと、雨の中を強行したこともある。小田越の峰から登る朝日を見ようと、真夜中に単独で月明かりをたよりに登ったこともある。
頂上からは、北面に岩手山が、西面に鳥海山が顔を出し、そして南面には薬師岳がせまってくる。初めて登山を経験する塾生達には、辛い行程が続く山登りであるが、頂上に到着したときの晴れ晴れとした顔は、いつも連れてきてよっかたと実感する一瞬だ。
40を越えて、腰痛を一度患ってからは久しく登っていないが、体調もほぼ回復した今年は山開きと同時に早池峰に挑戦するつもりだ。希望する塾生がいれば連れて行くつもりである。
山の景色を見るたびに、この地に生まれたことに感謝する日々である。意識せずとも確実に山に癒され生きている。市内の校歌には必ず仰ぎ見る須川岳の歌詞が綴られている。応援歌練習がどこの高校でも始まったようだ。須川岳~![]()
~この世代になるとどうしても温泉をイメージしてしまう。やっぱり年か・・・・・・。
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