希望のメッセージ
20代の前半東京から岩手の実家に戻ってきて、半年間ほどプータローをしていた。塾教師を辞め、新しい道を模索していたのだけれど、シュタイナーの教育学に出逢い、私の仕事の行く末が決まった。
「魂の本質は学びである」 宗教家が言えばかなり胡散臭いこのフレーズも、教育を実践してきたものが言うとき、我々教える立場の人間が襟を正し進まなくてはいけない一つの道標となる。
思春期から読みあさってきた文学や思想の一つの到達点が、私にとってはシュタイナーの人智学だった。私の教育に対するもやもや感を、払拭してくれたと言っても過言ではない。「子どもは親を選んで生まれてくる」 「人間は宇宙から与えられた特別な使命を持って生まれてくる」 イデオロギーや宗教、そして自分を構築してきた哲学を超越したところで、深い共鳴を彼の教育学に感じた。
若い頃不登校の問題やいじめの問題、家庭内暴力等の問題に直面した時、一人じっとこれらのフレーズを繰り返し、そしてかみしめていた。一人一人の人間には、途方もない使命と役割と目的がある。それをこども達から失わせてはいけない。20年以上たった今でも、私の教育のバイブルであり指導の原点である。
全国でシュタイナー学を実践されている先生方がたくさんおられる。私などは、ドイツに留学したわけでもなければ、専門のシュタイナー学校で勉強したわけでもない。本だけの知識である。したがって塾のパンフレットにも、案内書にも一度も『シュタイナー』の文字を入れたことはない(このブログでは何度か使ってしまったが・・・・)。
シュタイナー学の実践者ではないが、シュタイナー学のエッセンスは、子どもと接する時に常に私の言葉や心と共にあったと思う。そして4年前のこと、「シュタイナー学を取り入れた幼児教育を実践したい」という我妻の声を真摯に受けとめ、『風と虹の教室』を開講した。若いお母さん方が集い、親子で絵や造形に親しんでいる。
今は妻が完全に私の知識を凌駕し、シュタイナー教育を実践している。彼女の本音は、ドイツに行って本格的に学びたいらしいのだが、前回のブログでも書いたように、私の経済力を考慮し自動車学校のお金を息子がいっさいバイト代で払っている我が家にそんな余裕はない。したがって彼女は読書三昧である。
来年には日本で出版されたシュタイナー学の本が、我が家に全部揃うのではないかという勢いである。このブログを打ち込んでいた先ほども、アマゾンから宅急便で新たなるシュタイナーの本が配達されてきた。それも代金引換である。妻が既に教室で指導中なので、2万ちょっとのお金を私が払う羽目になってしまった。ショック
!!
もう一度言わせてもらおう「魂の本質は学びである」。魂という言葉に違和感を覚えるならば、この言葉を「人間が生きていくための本質的欲望の中の一番純粋な部分」と表現したらどうだろう。何の為に生まれ、何をなすために存在するのか、こども達自身が希望のメッセージとして自らに問うことが出来るよう、私はこども達のその一番純粋な部分に語りかけていきたいと思っている。



こんばんは、私の住む神奈川にも藤野町というところにシュタイナー学を実践している学校があります。
かねごんさんはご存じだと思いますが、私も教え子もその学校で学んでいます。
数回私も学校見学に行きましたが、あそこに行くと時がゆっくり流れているように感じられ、
とても気持ちが良くなります。
奥様もかねごんさんもシュタイナーを学ばれているのですね。
かねごんさんのぶれることのない部分のなぞが解けたような気がします。
投稿: とよ爺 | 2008年4月12日 (土) 23時32分
とよ爺先生、おはようございます。またシンクロしてしまいました。実は藤野町のシュタイナー学校の教育講座が、4月の18日に相模原市であるのですが、妻がいきたいな~と言っていたところなんです。ビックリです。学校の先生方にもシュタイナー教育に興味を持つ方がようやく増えてきました。藤野町のシュタイナー学園が発行しているカレンダーを塾で見て、反応してくれる教育関係者が増えてきたことを嬉しく思います。
投稿: かねごん | 2008年4月13日 (日) 08時59分