最近のトラックバック

« カブトムシ | トップページ | 天国のT君のお母さんへ »

2008年1月 5日 (土)

沈黙のシナプス

 人は育った家庭のメンバーの気質によって、性格や感情が形作られていきます。父親や母親のコンディションは変遷します。

 長男や長女が生まれたときの家族構成や経済力は、末の子が生まれたときと違うはずです。その時々の家庭の醸し出す雰囲気が、こどもの気質を作っていきます。

 例えば、何気ない親の口癖や、習慣、そして健康状態までが確実にこどもに影響を与えます。自分のこどもを育ててきてもそれを実感しますし、また塾で多くの兄弟、姉妹を教えてきて、なるほどな~と教えられることが多々あります。

 塾生がよく話題にしてくることで、「頭の良さは遺伝するのかな」という質問が多いですが、はっきり言って私にも分かりません。何をもってして頭がいいと言うのかも曖昧ですが、勉強の習慣性や集中力などは、確かに親に似ると思います。

 食事のあと、だらだらとテレビを見続ける家庭と、父親が本を読んだり、お母さんが家計簿を出してきてつけたりする家庭では、やはりこども達の日常性は違って来るでしょうね。

 全てのこども達は、完璧な頭脳を持って生まれてきます。人間の脳細胞は40億~50億個と言われていますが、そのうち人間が死ぬまでに使う脳細胞は、せいぜい1億個だと言われています。

 大部分の脳細胞は、使われずに生涯を終えていきます。脳細胞のシナプスが、連絡網を絶たれたまま、つまりは49億の回線が未使用のまま破棄されるわけです。

 沈黙のシナプスが、反乱を起こさぬよう、我々人間は一歩一歩自らの脳を開拓していかなければならない運命なのだと、ちょっと正月ぼけの私は思うのでした。

« カブトムシ | トップページ | 天国のT君のお母さんへ »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« カブトムシ | トップページ | 天国のT君のお母さんへ »