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2008年1月29日 (火)

一関一高附属中学校併設への私見パート3

 個人個人の心身の発育は、本当に千差万別である。学習面でももちろんそうである。そしてそこに家庭環境がさらに複雑に絡んでくる。

 例えば離婚の問題がある。私の長男のクラスは、小学校の時3割が片親の家庭だった。PTA活動等でいろいろ考えさせられることも多かった。

 英才教育と言う言葉がある。今回の一関一高附属中学校の設立に対して、何人かの小学校の校長先生からプライベートにお話を伺う機会を得た。その中で印象に残った話がある。

 給食費を払わない家庭が増えていて、故意に払わないのはけしからんと言う世の中の論調があるが、実際は本当に大変なご家庭が増えている。塾の先生を前にしてこんな話も失礼かと思うが、附属中学校が開校し、入試制度が始まれば、今以上に小学生の塾通いは加熱するだろう。本来の子どもの能力の選別ではなく、経済力や、家庭環境による選別になりはしないだろうか。というお話を拝聴した。

 附属中学校に入学するために、英才教育が必要かどうかは別として、2年3年と入試が続いていけば、塾は問題を分析し、より良い指導プログラムを構築してくる。きっと私もそうするだろう。独学での入試勉強は、小学生だけに難しい。したがって経済格差が、そのまま教育格差になってしまうおそれがある。

 このシリーズの前回でのブログの繰り返しになるが、教育のチャンスは平等に与えられるべきである。

 中学生ならば、たとえ家庭環境が劣悪でも、乗り越えられる精神力を、クラブ活動や、人間関係で培うことが出来、大いなる展望を持ち、一高入学を希望し、躍進していける。中学生ならば、塾に行く経済力が家庭になくとも、充分独学で勝負できる。その一高の門戸が、3年後からわずか160人に限られてくる。

 高校入試も今以上に加熱することは、火を見るより明らかだ。

 私がなぜこれ程までに経済の話にこだわるのか・・・・。私の塾では、週1回の個別指導で、5000円という月謝設定をしている。この料金でも、経済的理由で月謝が払えず、退塾していく家庭がある。

結果公立高校を失敗し、私立高校に入るのだが、そのお金が続かず中退という悪循環の結果が生じている。

 この仕事をやってきて、忘れられない言葉がある。私大は受かったものの、国立に合格できず、家庭の経済事情で就職を決意した塾生がいた。彼女は私にこう言った、「結局貧乏人は働けということなんですね」。

 彼女の涙ぐんだ言葉が、今も私の心にひっかかり続けている。

 

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コメント

経済格差が学歴を決めてしまう大きな要因になってきていることには、私も危惧を持っていました。金田先生が書かれたように、中高生ならそういう壁を乗り越えていくだけの精神力はあると思います。しかし、小学生が学力ではなく親の経済力の差のためにより望ましい教育環境をあきらめなければならないとすれば、それは大きな問題だと思います。
一方で、指導の代価として月謝をもらって教える仕事に自分が就いていることはどうなのだという自己矛盾にも行き当たります。以前ササキ個別にいた先生で、お金を取って子どもたちに教えることに耐えられなくなったと言って辞めていった先生がいました。突き詰めて考えるとそうなるのかもしれません。
しかし、私は代価をもらうべきだと思っています。なぜなら私たちが代価をもらうのは指導に責任を持つからです。プロとしてものを教え、そのサービスの報酬を受ける、これが私たちの仕事の立ち位置であり、仕事に対する誇りの源ではないでしょうか。
少し長いコメントになってしまいましたが、中高一貫教育導入には私も注目していこうと思います。

厳しい意見ですが、私大に受かったのに国立大学に受からなかったとの理由で大学進学を諦めた彼女は甘すぎると思います。経済的な事情で門戸が狭くなっているのなら、国立大学に行くだけの勉強量をこなせばよいのです。

受験レベルに対応できているかは定かでありませんが、全国でほぼ一律の水準で授業を提供する公立小学校、中学校の存在は教育の公平性を担保しています。

世の中は公平ではありません。劣後した条件で希望を叶えるためには人並み以上の努力が必要です。

(かねごん)
諸行無常様コメントをありがとうございます。
頂いたコメントを読んで、教え子のことではなく自分の人生に喝を入れられた気がします。

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